日独友好決議 史実との溝が表面化

日独友好決議は『歴史認識を誤認している』と、採決では多くの異論が噴出した。



日独修好通商条約 150周年決議採択 「自虐的」自民40人が退席

衆院は二十二日の本会議で、一八六一年にドイツ(当時はプロイセン)と修好通商条約を締結して百五十年になるのを記念し、今後も両国の友好増進を図るとの決議を与党などの賛成多数で採択した。自民党は執行部が賛成方針を決めていたが、決議文に問題があるとして安倍晋三、麻生太郎両元首相ら約四十人が採決に加わらず退席、議場内で反対した議員もいた。
決議は第二次世界大戦について「両国が同盟国となって各国と戦争状態に入り、多大な迷惑を掛けるに至り、両国も多くの犠牲を払った」などと記述。
しかし、本会議直前の自民党代議士会で「事実誤認がある」「自虐的だ」と異論が続出。石原伸晃幹事長が「党議拘束はかけない」と述べ、賛否を各自の判断に委ねた。
決議は、たちあがれ日本も表現が自虐的過ぎるとして反対共産、社民両党は逆に、第二次世界大戦での「侵略」の表現を入れるよう求めたが実現せず、反対した。
(2011年4月23日 東京新聞 朝刊)

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日独友好関係増進決議:共同提案の自民「事実誤認」

◇荒れる衆院、造反・抗議・退席
衆院は22日の本会議で、1861年のドイツ(当時はプロイセン)との修好通商条約締結から150周年を記念した「日独友好関係増進決議」を与党などの賛成多数で採択した。しかし、共同提案した自民党で一部議員が採決直前に「事実誤認がある」と反発。安倍晋三、麻生太郎両元首相を含む約40人が棄権し、議場で反対する議員も出た。
問題になったのは、第二次世界大戦について「両国は1940年に日独伊三国同盟を結び各国と戦争状態に入り、多大な迷惑をかけた」という部分。衆院本会議に先立つ自民党代議士会で「39年にドイツのポーランド侵攻が始まっており、(三国同盟が発端というのは)間違いだ」などと批判が相次ぎ、石原伸晃幹事長が「各自の判断で採決に臨んでほしい」とその場を収めた。
民主党の安住淳国対委員長は記者会見で「会派として合意したのに、直前にああいう対応をするのは見苦しい。反省してほしい」と自民党を批判。一方、自民党の逢沢一郎国対委員長は会見で「執行部として重く受け止めなければならない」と神妙に語った。
共産、社民両党は原案にあった「侵略行為」との文言が削除されたため反対たちあがれ日本は自虐的すぎると反対した。【中山裕司】
(2011年4月23日 毎日新聞 東京朝刊)
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日独友好決議で棄権続出「歴史認識を誤認」

日本とドイツの国交開始から150周年を記念する国会決議が22日、衆議院本会議で可決された。しかし、民主党などとともに決議を提出した自民党から多くの議員が反対や棄権をする異例の採決となった。
この決議は、日本とドイツの交流が始まって今年で150年となることを記念して、民主党や自民党などが国会に提出したもので、22日の衆議院本会議で賛成多数で可決された。しかし、決議文の内容をめぐり、賛成する予定だった自民党の中から「歴史認識を誤認している」などと異論が噴出し、採決では多くの議員が反対や棄権をした。
棄権した自民党・小泉進次郎議員「日本とドイツの友好増進には大賛成。でも、その中の決議文の事実の誤認に対しては良くないと。事実誤認のまま、決議案に賛成するわけにはいかない
自民党・逢沢一郎国対委員長「もう少し慎重にそれぞれの所属議員の考え方・意向を集約すべきだった。その点については、反省を持たなきゃならんと思います
自民党執行部は、反対や棄権をした議員の処分はしない考えだが、日本とドイツの友好を記念する決議は後味の悪いものとなった
< 2011年4月22日 23:47 日テレNEWS24>

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日独決議に自民30人退席…2次大戦表現に反発

衆院は22日の本会議で、日独交流150周年を記念する決議を与党などの賛成多数で採択した。
ただ、自民党の麻生、安倍両元首相ら約30人が採択直前に退席、森元首相ら約10人は起立せずに反対する異例の事態となった。
自民党は執行部が賛成方針を決め、決議案の共同提出に加わったが、内容をめぐって本会議直前の代議士会が紛糾。第2次大戦に関し、日独両国が「各国と戦争状態に入り、多大な迷惑をかけた」などとしたことについて、「日本の自虐的な歴史観にドイツを巻きこむことはない」などの反対意見が出たためだ。このため、党執行部は党議拘束をかけなかった。
(2011年4月22日22時52分 読売新聞

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日独友好決議、自民が多数欠席 歴史認識、党内に溝

日独交流150周年にあたって友好関係を深めるため、22日の衆院本会議に民主党や自民党が提出した「日独友好決議」の採決で、自民党議員116人のうち安倍晋三、麻生太郎両元首相ら約30人が直前に退席し、10人近くが座ったままで反対するという異例の事態となった。
問題になったのは「(日独)両国は、第1次世界大戦で敵対したものの、先の大戦においては、1940年に日独伊三国同盟を結び、同盟国となった。その後、各国と戦争状態に入り、多大な迷惑をかけるに至り、両国も多くの犠牲を払った」という部分。
本会議直前の自民党代議士会で(1)事前に党の部会などで議論がなかった(2)事実の誤認がある、と執行部批判が噴出。下村博文氏は「ドイツは1939年のポーランド侵攻から(戦争が)始まっている」と採決での全員退席を求めた。
石破茂政調会長が「党の手続きにのっとって私が賛成ということにした」と説明したが収まらず、石原伸晃幹事長は党議拘束を外すことを決定。この影響で本会議の開会が遅れ、菅首相を含む他党の議員は約15分間、本会議場で待機した。
採決で反対した菅原一秀氏は「当時の状況があったとはいえ、『迷惑をかけた』では英霊が浮かばれない」。高市早苗氏も「交戦権や開戦権はすべての国家に認められた基本的な権利。自虐的国家観、歴史観だ」と反対理由を語った。
採決で多数の退席者が出たことは、第2次世界大戦をめぐる自民党内の「歴史認識」に深い溝があることを印象づけた
決議は民主、公明両党や自民党の一部などの賛成多数で可決共産、社民両党は「『侵略行為』という文言が削除された」などとして反対した。
(2011年4月22日22時52分 朝日新聞社)

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日独友好関係増進決議:「事実誤認」と自民議員40人棄権
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衆院本会議で日独友好関係増進決議案の採決に反対して、議場から退出する一部の自民党議員ら=国会内で2011年4月22日午後1時28分、藤井太郎撮影

衆院は22日の本会議で、1861年のドイツ(当時はプロイセン)との修好通商条約締結から150周年を記念した「日独友好関係増進決議」を与党などの賛成多数で採択した。しかし、共同提案した自民党で一部議員が「事実誤認がある」と反発。安倍晋三、麻生太郎両元首相を含む約40人が棄権し、議場で反対する議員も出た。
問題になったのは、第二次世界大戦について「両国は1940年に日独伊三国同盟を結び各国と戦争状態に入った」という部分。衆院本会議に先立つ自民党代議士会で「39年にドイツのポーランド侵攻が始まっており、(三国同盟が発端というのは)間違いだ」などと批判が相次ぎ、石原伸晃幹事長が「各自の判断で採決に臨んでほしい」とその場を収めた。
民主党の安住淳国対委員長は記者会見で「会派として合意したのに、直前にああいう対応をするのは見苦しい」と自民党を批判した。【中山裕司】
(2011年4月22日 21時04分 毎日新聞

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歴史観めぐり不満噴出 自民「日独決議」で40人退席

衆院は22日の本会議で、日本とドイツの交流開始150周年を記念する決議を賛成多数で可決した。ただ、執行部が賛成方針を示していた自民党は、文言に偏った歴史観の強要と事実誤認があるとして約40人が退席。議場に残った議員の多くも起立採決の際に座ったままで、執行部は大きな失態を演じた。
決議は、民主、国民新、自民、公明など6会派で提案。先の大戦について「両国は1940年に日独伊三国同盟を結び、各国と戦争状態に入り、多大な迷惑をかけた」としている。自民党は谷垣禎一総裁ら党五役で賛成方針を決めていた。
だが、本会議直前の代議士会で、保守系議員を中心に、リベラル派の執行部に対する不満が噴出高市早苗氏が「ドイツを巻き込み誤った戦争観を強要する内容だ」と反対を表明したほか、下村博文氏は三国同盟締結以前の39年にドイツがポーランドに侵攻していた事実を挙げ、「こんな間違いを決議したら国会の見識が問われる」と退席を主張した。
野田毅代議士会長も議案取り下げを提案。石原伸晃幹事長が「不注意で見落としておりました」と決議の事実誤認を認めた上で、自由投票を容認した。
政調幹部は本会議後、「(保守派の)奇襲攻撃だ。彼らは決議を潰したいだけだ」と不満を漏らしたが、退席した安倍晋三元首相は「党にも諮っておらず異常な決議だ」と執行部の姿勢を批判した。党の基本理念に関わる歴史認識をめぐり、足並みの乱れを露呈した格好で、国対幹部は「これが今の自民党の現実」と自嘲気味に語った。
(2011.4.22 20:44 MSN産経ニュース)

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日独決議に反対・退席続出=第2次大戦表現に反発-自民

画像22日の衆院本会議で採択された、日本とドイツの友好関係強化を目指す決議をめぐり、当初は賛成方針を示していた自民党内で本会議直前に異論が噴出、40人以上が反対や退席する異例の事態となった。決議の文言について党内調整を怠った執行部の不手際が原因とみられている。
同決議については、民主、自民両党を中心に文言をまとめ、21日の衆院議院運営委員会理事会で22日の本会議採択を決定。第2次大戦に関し「(日独)両国が各国と戦争状態に入り、多大な迷惑を掛けるに至ったが、両国は戦争への反省に立ち、世界の平和と繁栄のため緊密に協力している」などと記した。
ところが、この表現をめぐって本会議前の自民党代議士会は紛糾。高市早苗氏が「日本側の一方的言い分で、ドイツまで巻き込んで反省する決議はおかしい」と主張すると、下村博文氏は「ドイツに対しても日本の国会が断罪していいのか。絶対に賛成する内容でない」と強調した。
自民党は決議の共同提出に加わったが、同党の石原伸晃幹事長は代議士会で「党議拘束が掛かっていないので、各自で判断いただきたい」と「自由行動」を容認。その結果、麻生太郎、安倍晋三両元首相らは退席、森喜朗、福田康夫両元首相らが反対した。退席者の一人は「きちんとプロセスを踏んでいないからこうなる」と執行部を批判した。
決議採択に至る一連の動きを、シュタンツェル駐日独大使は本会議場の外交官傍聴席で見届けていた。
(2011/04/22-19:54 時事ドットコム

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「日独決議は事実誤認」平沼氏代表の日本会議が本会議の採択退席を呼びかけ

日本とドイツの交流開始150年を記念した「日独友好関係の増進に関する決議」に対し、「日本会議国会議員懇談会」(会長・平沼赳夫たちあがれ日本代表)が、同会に賛同する衆院議員に対し、本会議退席を呼びかけていることが22日、分かった。
決議では日本とドイツの両国が「1940(昭和15)年に同盟国になってから各国と戦争状態に入り、多大な迷惑をかけた」とある。同懇談会では、両国の友好増進にそうした過去の歴史認識は必要なく、「むしろ、東日本大震災でのドイツの災害支援に謝意の文言がひと言もないことが異常だ」と主張。先の大戦に突入した時期についても、ドイツは実際には1939年のポーランド侵攻から戦争を始めたという事実と食い違いがあると指摘している。
同決議は22日午後1時に始まる衆院本会議で採択される見通し。
(2011.4.22 13:02 MSN産経ニュース)


読売や 日テレNEWS24の記事では自民党が反発したように誤解させるが、衆議院議員数は117名。約30人が退席し、約10人が反対。自民党の多くは賛成した事から、保守派が他党よりは多いだけ。自民党=保守ではない実体が明らかとなった。しかも時事の記事には反対した自民議員として福田康夫両元首相の名前がある。福田康夫が首相になった当時、朝生(激論! 福田政権誕生! ド~なる!? ねじれ国会)に出演した辻元清美が福田首相を「今から褒めようと思う」と前置きし、過去の戦争について侵略戦争である、靖国神社に行かないという福田の考えを(『官房長官当時に土井たか子と話していた福田康夫が、日本の戦争を美化した漫画(小林よしのり/新ゴー宣S・戦争論)が売れていると嘆いていた』)評価していた。つまり自民党議員で反対したからといって「自虐的な内容」に反発したわけではなく、共産、社民両党のように「侵略」の表現を入れなかったから、反対した議員もいるため、保守を党として名乗れるのは『たちあがれ日本』だけだ。

今年2月の朝生で田原総一朗が、韓国併合や各国との戦争状態に入った当時、先進国は皆、他国を侵略をして植民地にしていたため、日本が何もしなければ植民地になっていた事から、日本だけを悪だと決め付ける自虐史観に反発していたが、出演した民主党の衆議院議員(長島昭久)も已むを得ないことだったと同調していた。共産党の衆議院議員(笠井亮)も、その当時日本が何もしなければ植民地になっていたであろうという田原の主張は認めていたが、「それでも日本もやってイイという話ではない」と矛盾する反論を展開していた。

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