中国高速鉄道大惨事

6/30に開業した高速鉄道を中国は独自開発と強調し「技術の多くは日本の新幹線よりはるかに優れている」「日本に新幹線技術を提供したい」と性能を誇示していたが、新幹線の46年間“無事故の蓄積”を一ヶ月で覆す性能を示した。




中国・高速鉄道事故 当局の救助活動打ち切り後、女児救出 対応に現地メディアも批判

中国・浙江省で起きた高速鉄道の列車追突事故で、抗議と反発の声は、遺族のみならず現地メディアからも上がり始めている。
中国の高速鉄道は、事故からわずか1日半で営業運転を再開した。
FNNの記者が、上海から事故のあった温州へ高速鉄道で向かうと、座席が進行方向と逆向きというトラブルが判明。
車内では、客自らが座席をひっくり返すことになった。
また、事故の影響なのか、車内では空席が目立った。
この状況に対し、同じ上海 - 温州間の航空便は終日満席だという。
乗客は、「心配な部分はやっぱりあったよ。でも(復旧が)早いのはいいことだよね」、「心配ないさ。きちんと整備されたはずだから。今乗るのが、一番安全なはずだよ」などと語った。
今回の事故は、中国の威信を大きく傷つけた。
発生から、およそ1日たった24日夕方、大破した車両の内部から2歳の女の子が発見された。
幸い、女の子は無事救出され、すぐさま病院に搬送された。
命に別条はなかった。
女の子の無事に安堵(あんど)する家族。
しかし中国当局は、車両内から生命反応はないとし、24日午前5時をもって救助活動を打ち切っていた。
そうした対応に不信感が募っている。
また、中国鉄道省は24日、会見で「(中国高速鉄道は)先進的な技術で、規格にあっていると、今でも自身を持って言えます」と発表した。
しかし、記者の質問が途中で打ち切られ、会見場は騒然とした雰囲気になった。
遺体を収容する施設では、泣き崩れる遺族や、抗議する遺族の姿が見られた。
遺族は「遺体と対面したいと訴えているのに、(中国当局から)返事がまだない。いつになったら応じてくれるんだ」と話していた。
さらに、25日夜は、温州市内で当局の対応に抗議の座り込みをする遺族も現れた。
抗議に参加した遺族は「子ども扱いするんじゃない! 政府も市民の気持ちになって考えろ!」と訴えた。
ほかの遺族は「(事故によって)わが家は僕しか残っていない。妻は妊娠していて、5人の命が奪われた」と語った。
中国のメディアが批判する中、中国当局は26日、高架から落下して大破し、その後、現場に埋められていた車両を掘り返し、大型トレーラーに載せて搬出した。
中国国営・新華社は、「当局が車両の調査を行うことを決めた」と伝え、事態の鎮静化に躍起になっている。
中国国営テレビは26日朝、「35時間、中断していた高速鉄道が、完全に復旧しました」と、運行の再開を肯定的に伝え、死亡した運転士を英雄視する報道もあった。
放送されたニュースで、乗務員は「もし運転士が緊急停止しなかったら、この列車がどうなっていたか想像できません」と話していた。
ところが、再開運転のあまりの早さに、市民や一部の中国メディアから、幕引きを急ごうとしているとの反発も出ている。
事故現場は現在、当局の監視が続き、近づくことができない。
中国当局の対応について、京華時報は24日、「高速鉄道の惨劇は、スピードの危険を示している」と報じた。
また、北京で広く読まれている25日付の新京報電子版は、鉄道省の説明について、「民衆は到底、受け入れることができない」とする記事を掲載した。
中国事情にくわしい一橋大学・王雲海教授は、こうした報道について、「今回は本当に異例中の異例だといえる。こんな大きな事故に対して、中国のメディアは、自分たちの使命として、真相を究明しようとする強い姿勢がある」と指摘した。
一方、新華社によると、今回の事故で死亡した、ある1人の被害者の遺族に対し、鉄道省が、50万元(日本円でおよそ610万円)を支払うことで、早くも賠償交渉がまとまったという。
(07/26 17:51 FNN)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【社説】鉄道の安全は国格を左右する

監査院が昨日、事故が頻発している韓国高速鉄道(KTX)に対する予備監査に入った。国土海洋部も「KTX安全対策」を追加で発表した。2月に光明(クァンミョン)駅付近のトンネルで発生した脱線事故後に46項目の推進課題を出したが、これに36項目を追加したのだ。23日に発生した中国温州高速鉄道事故で、国民の不安感が強まっている。頻繁なKTXの事故は地震で言えば大地震前の初期微動に該当する。韓国鉄道公社(KORAIL)は温州惨事を自国で発生した事故のように受け止めて、警戒心と覚悟を抱く必要がある。
私たちは、KTXの安全に確信がなければ、国民に不便があっても運行の一時中断を検討すべきだと勧めた。中国のように人命事故は発生していないが、夏休みシーズンに乗客の「不安」を乗せて走る姿は危険だ。もちろんKORAILは「KTXは落雷はもちろん、車軸・レールの異常高温、地震・強風・大雪、運転手の突然の身体異常など各種突発変数に十分に備えていて安全だ」と強調する。前の列車が停止した場合、後続列車は6キロ離れた地点から速度を落とすように設計されているため、中国のような追突事故はありえないということだ。
しかし安全は言葉で確保するものではない。光明駅付近での事故はナットを締めていない作業者のミスで、5月の列車遅延事故とは機関士が非常ブレーキボタンの上に弁当かばんを置いたことで発生した。熱感知装置センサーの異常で列車が止まったこともある。人・機械・システムすべて問題があるため、政府も部品交換の時期を操り上げ、整備監督組織の新設に動き出したのではないのか。こうした中、国土海洋部の関係者は「部品交換は一度にできるものではない。来年上半期まで故障は少しあるだろう」と話したというのだから、市民は何を信じて乗れということなのか分からない。
高速列車は国の顔だ。昨日、中国株式市場は列車事故の影響で急落した。今月初め「中国の高速鉄道技術力は新幹線より優秀だ」と大口をたたいた中国鉄道省は頭を下げた。一方、1964年の新幹線開通後、脱線事故は地震が原因のわずか1回で、死者も出していない日本は誇らしげだ。国格が分かれる場面だ。韓国が摸索中の海外鉄道市場も「技術」を越えて「安心」を輸出するという姿勢でなければ通用しない。政府とKORAILは今回が「安全なKTX」をつくる最後の機会と考えることを望む。
(2011年07月26日11時09分 中央日報)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
中国当局、埋めた事故車両を掘り出す

病院のロビーで泣き崩れる女性。中国・浙江省で23日に起きた高速鉄道の事故に家族が巻き込まれ、26日、遺体と対面しました。
「(Q.政府の対応に不満は?)政府はまだ何も話してくれない」(遺体と対面した遺族)
「間違いない。これは人為的なミスが原因です。政府は安全な交通機関を作るのが当たり前よ」(遺体と対面した遺族)
39人が死亡した追突・脱線事故。中国当局は、事故の翌日、現場に大きな穴を掘って先頭車両の一部を埋めてしまいました。ところが、26日の朝になって埋められた車両を再び掘り出し、他の車両とともに現場から運び出したのです。当局は、今後、詳しい調査を行う方針だといいます。
車両を埋めたことに対して「事故原因の隠蔽だ」との批判が出る中、慎重に調査を進める姿勢をアピールする狙いがあるとみられます。
「省の幹部たちはみんなバカヤロウだ!」
「やめなさい!」
遺族の間でますます高まる当局への批判。インターネット上でも、当局の責任を問う声が日増しに高まっています。
(26日16:31毎日放送



━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
日本の旅行会社「不信感高まる」

中国での高速鉄道事故を受け、日本国内の旅行業界からは、中国向けツアーへの影響を懸念する声も出ている。
大手旅行会社によると、事故後、中国ツアー商品の予約をキャンセルする動きはほとんど出ていないという。ただ、中国の観光地を巡るツアーに高速鉄道の利用を組み込んでいたエイチ・アイ・エスが、27日出発分から移動をすべてバスに切り替えるなど、対応に追われる旅行会社も出ている。
6月に開通し、北京―上海間を最短4時間台で結ぶ「中国版新幹線」などは話題性もあるため、今後、ツアーの目玉として商品化を検討する動きもあっただけに、「中国の鉄道への不信感は高まっており、商品設計を見直さざるを得ない」(大手旅行会社)という。
日本旅行業協会によると、ここ数年、日本から中国への旅行客数は年間300万人台で推移し、国・地域別でトップとなっている。
(2011年7月26日 読売新聞

----------------------------------------------------------
不信募る旅行業界、中国版新幹線ツアー見直しも

中国での高速鉄道事故を受け、日本国内の旅行業界からは、中国向けツアーへの影響を懸念する声も出ている。
大手旅行会社によると、事故後、中国ツアー商品の予約をキャンセルする動きはほとんど出ていないという。ただ、中国の観光地を巡るツアーに高速鉄道の利用を組み込んでいたエイチ・アイ・エスが、27日出発分から移動をすべてバスに切り替えるなど、対応に追われる旅行会社も出ている。
6月に開通し、北京―上海間を最短4時間台で結ぶ「中国版新幹線」などは話題性もあるため、今後、ツアーの目玉として商品化を検討する動きもあっただけに、「中国の鉄道への不信感は高まっており、商品設計を見直さざるを得ない」(大手旅行会社)という。
(2011年7月25日21時42分 読売新聞

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
中国高速鉄道事故 真相また置き去り
画像

中国浙江省温州市で追突事故を起こし二百人を超える死傷者を出した高速鉄道は二十五日、早くも運転を再開した。国家の威信をかけたプロジェクトの大失態に、鉄道省は原因を「落雷」とだけ発表。現場では、原因究明の重大な手がかりとなる事故車両が、重機で破壊された上で埋められた。大きな事故や災害が起こるたびに敷かれる報道規制も始まり、名実ともに真相を闇に葬る中国式解決法がまた繰り返されようとしている。(温州市で、今村太郎、北京・渡部圭)
画像
◇隠滅
二十五日午前七時前、事故後初の列車が高架橋をゆっくりと通過した。事故発生からわずか三十四時間後のこと。二、三十㍍下の地面では、数台の重機が泥にまみれ傷だらけで横たわる事故車両を廃砕する。わきに彫られた穴には、壊れた別の車両の台車部分が乱雑に放り込まれていた。
最も重要な証拠であるはずの車両の“埋葬”作業は二十三日夜の事故直後に始まり、追突した列車の先頭部分は、二十四日朝には土の中だった。
同日深夜の鉄道省の記者会見で、王勇平報道官は「運行記録を記録した装置は(先頭部分から)既に回収した」と説明。「なぜ埋めるのか」との問いに「地盤が軟弱なので足場を強化し作業しやすくするため」と答えた。
周囲には沼地状のレンコン畑が広がるが、畑も砂利で埋め立てられ足場は確保されており、同省の説明には疑問符がつく。インターネット上には「証拠隠滅だ」「車両をきちんと調べよ」という市民の批判が殺到した。
記者にメール「疑問視は禁止」
◇規制
個人の発言の自由が制限される中国では、インターネット上の声が民意を知るよりどころ。事故直後は犠牲者への哀悼などが主だったが、次第に雰囲気が変わった。「事故原因が隠されようとしている。私達が求めるのは真実」「政府を信頼しないのは今に始まったことではない」。批判は中国政府そのものに向かい始めた。中国人記者らの携帯電話には二十四日夕から二十五日にかけ、「温州鉄道事故は“災難中の愛情”をテーマに報道せよ。何かを疑問視したり、誇張したり連想させるような内容は禁止。個人のミニブログも転載してはいけない」とのメールが出回った。発信元はメディアを管理する共産党中央宣伝部。テレビやラジオ関係者には「(バックに流れる)音楽にも留意せよ」という念の入れようだった。
◇不安
鉄道省は二十五日、ホームページ上で事故路線の運転再開を短く発表しただけ。事故後も「高速鉄道は安全」と豪語していた王報道官も姿を現さない。発生当初は事故報道に力を入れてた中国中央テレビは、乗客の安否や問い合わせ先などを伝えるだけ。まるで二日前の事故が無かったかのようだ。ここ数年、四川大地震、新疆ウイグル自治区やチベット自治区の騒乱、民主化を求める「中国ジャスミン革命」の呼びかけなども、中央政府は国民の不満が自分達に向くのを、察知すると報道規制や武力を使って押さえつけてきた。
事故現場に近い温州南駅で、再開したばかりの高速鉄道に乗り込む乗客の一人は「本当はまだ乗りたくない。車両や原因を調べて原因を究明してほしい」と話した。
大事故を起こした高速鉄道は徹底した原因究明がなされぬまま、深刻な不安を抱え、再び走り続ける。
(2011年7月26日 東京新聞朝刊 三面全文)

----------------------------------------------------------
報道官異例おじぎ
画像

【北京 朝田憲祐】中国浙江省温州市で起きた高速鉄道事故で、二十四日深夜に記者会見した鉄道省の王勇平報道官は、中国人の行為としては異例といえる「深いおじぎ」で謝罪した。ただし、相手は事故車両に乗り合わせていた記者。市民からは「被害者全員に頭を下げろ」などの批判が相次いでいる。
二十五日付の中国紙・京華時報によると、おじぎは、記者の「私は命からがら脱出したが、荷物は車両に残ったままだ。乗客の荷物はいつ返してもらえるのか」との質問に対して。王報道官は「まずあなたにおわびしたい」と深々と頭を下げた。
中国人の謝罪は通常、軽く頭を下げる程度。深々と下げるのはまれだが、市民らは「鉄道省にとって不利な報道をしてほしくないためだ」など冷ややかに反応した。
鉄道事故に関する条例では、荷物の損失にかかわる賠償は最大二千元(約二万五千円)となっている。
(2011年7月26日 東京新聞朝刊 三面全文)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
高速鉄道事故、中国政府は致命的な欠陥を隠ぺいか―韓国メディア

中国浙江省温州市で23日夜に発生した高速鉄道列車の追突脱線事故。中国当局は事故発生から1日半で運転を再開した。この事故に関連し、複数の韓国メディアが報じている。
韓国メディアは、この事故についてはいくつかの疑問点があると伝えている。中国政府は「ブラックボックスを発見し、これを分析して調査している。結果が出次第、すぐに公開する」と発表した。1次調査の結果では、落雷によるシステムの故障により、後続列車に停止信号を送ることができなかったため事故が発生したということだが、釈然としない点が多いと指摘している。
事故発生後の現場では、鉄道当局は墜落した車両を地面に埋めるという場面が目撃された。救助作業は終わっていないのに埋めたのは、結局、事件を隠蔽しようとしたのではないかと疑問を呈した。
これに対し中国の鉄道当局は、「豪雨のために現場が泥沼に変わり、重機器が入れなかった。事故処理を速やかに行うためのものであり、事件を隠そうとしたわけではない」と釈明したが、事故原因究明の鍵を握っている車両を地面に埋め込んだのは、常識的に納得しにくいというのが大半の意見だと指摘。
また、後続の列車が安全な距離を確保することができなかった理由についても、高速鉄道では通常は7~8キロ間隔で信号が設置されており、自動的に安全距離区間に別の列車がないという信号を与え、車両は通過できる。なぜ2台の列車が同時に安全距離内にあり、自動停止システムが作動しなかったのかも疑問が残るとの見方を示した。
一部の専門家は、中国が国力を誇示するために打ち出した、この高速鉄道の車両自体に、致命的なエラーがあったのではないかと指摘している。韓国のキム・ギファン鉄道技術研究院高速鉄道研究センター長の「中国当局は、構造的な欠陥を隠していると思う」というコメントを紹介し、その事実を隠すため、異なる事故原因を発表しているのではないかという疑問も提起している。
中国は現在、米国、ロシア、ブラジルなどが建設を予定している高速鉄道事業の受注を狙っており、国土部関係者は「米国、ブラジルなどへ高速鉄道輸出を計画している中国が、事故自体を縮小した可能性がある」との見方をしている。(編集担当:李信恵・山口幸治)
(2011/07/26(火) 10:28 サーチナニュース)

----------------------------------------------------------
中国高速鉄道事故「もっと慎重に進めるべきだった」

23日に中国浙江省温州で発生した高速鉄道の追突・脱線事故。中国での高速鉄道の急速な発展はフランスでも関心が高く寄せられており、各メディアが報じている。
仏フィガロ紙は、今回の高速鉄道事故は6月30日に開通した北京―上海間を結ぶ高速鉄道とは異なる路線ではあるが、死者40名以上、負傷者200名以上とみられ、大事故になったと伝えている。
記事には読者から100件を超えるコメントが寄せられている。「高速鉄道の技術は一朝一夕で身につくものではない。あまりにも早急に開発を進めすぎた。もっと慎重に進めるべきたった」といった声が多く寄せられている。また「この事故を機に中国は早すぎる開発を改めるのだろうか」と疑問を呈する意見もある。
ほかには、「フランスの高速鉄道(TGV)も事故を起こしたことがあるが、TGVの事故は技術的な問題はほとんどなく人によるミスであり、このような基本的な技術の欠陥が見られる中国の事故のほうが、国際的に大きく取り上げられるのは当然」という声も見られる。
最近は中国に駐在するフランス人も多い。事故原因の把握や改善を待つことなく運転が再開されていることからも、中国の高速鉄道の安全性についてフランスでも懸念が高まりそうな様子がうかがえる。(編集担当:山下千名美・山口幸治)
(2011/07/26(火) 10:01 サーチナニュース)

----------------------------------------------------------
鉄道事故で政府報道官「頭を下げる」…中国人として異例
画像
中国政府・鉄道部は、23日に発生した高速鉄道車両事故について、24日夜に記者会見を行った。鉄道部の王勇平報道官は記者に対して深々と頭を下げた。中国人としては稀(まれ)なしぐさで、事故発生で受けた衝撃を象徴しているといえる。(イメージ写真:中国高速鉄道の脱線事故の現場で処理作業が進められている様子)
中国政府・鉄道部は、23日に発生した高速鉄道車両事故について、24日夜に記者会見を行った。鉄道部の王勇平報道官は記者に対して深々と頭を下げた。中国人としては稀(まれ)なしぐさで、事故発生で受けた衝撃を象徴しているといえる。


■「中国高速鉄道、温州で衝突事故(2011年)」に関する写真
23日に発生した高速鉄道車両の追突事故では、25日までに35人の死亡と192人の負傷が確認された。詳しい事故原因は調査中だが、現場や近くで複数の落雷が発生。先行列車が落雷で動けなくなる一方、施設への落雷で列車制御システムが作動しなくなり、後続列車が突っ込んだとされる。
中国では6月30日に開通した北京と上海を結ぶ「京滬高速鉄路」で、故障で列車が運行できなくなる事態が相次ぎ、批判の声が出ていた。23日の事故原因と同じ「落雷による運行ストップ」もあった。しかし、鉄道関係者・専門家は「きちんと停止できた。安全性が示された」などと説明していた。
24日夜の多くの記者がつめかけた。うち1人が「私は(事故を起こした)D310列車に乗っていた」と話すと、王報道官は同記者に対して直立不動の姿勢をとってから深々と頭を下げた。
中国人は通常の挨拶(あいさつ)では、握手をする習慣だ。一般的な謝罪でも深々と頭を下げることはない。深々と頭を下げる行為は鞠躬(ヂューゴン)と呼ばれ、「極めて強い謝罪、または感謝」を表す。過去には2008年の四川大地震で、行政トップの四川省長が国内外からの救援に対して鞠躬をしたことがある。
**********

◆解説◆

中国人は偉人などの像に対しては比較的多く「鞠躬」をする。尊敬と業績への感謝の念を示す、儀礼的な行為だ。
日常の挨拶に「握手」が取り入れられたのは欧米の影響で、おおむね中華人民共和国成立以降に取り入れられた習慣だ。それまでは、自分の右手と左手のこぶしを胸の前で合わせる「拱手(ゴンショウ)」が一般的だった。19世紀に中国人に接した欧米人がめずらしがり、「われわれは相手と握手する。中国人は自分自身と握手する」などと書きとめた記録がある。(編集担当:如月隼人)
(2011/07/25(月) 12:05 サーチナニュース)

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「うちは日本製ですから」台湾新幹線、安全性を強調
画像
台湾高速鉄道の訓練用模擬運転席。自動列車制御装置(ATC)が作動する様子がわかる=台湾・桃園、村上写す

中国温州で起きた高速鉄道列車事故を受け、台湾高速鉄道(台湾新幹線)が25日、桃園駅近くの施設で一部メディアに対し、運行システムの説明会を開いた。
技術担当者は「中国の事故はまだ原因不明だ」と直接の論評を控える一方、「我々は日本と同じシステムを使っている。あのような事故はありえない」と自信をみせた。
台湾新幹線は2007年初めに開業。台北―左営(高雄)間345キロを最速96分で結ぶ。ピーク時は1時間に6本が走る。導入時に複雑な経緯をたどったため、独、仏製品が交じっているが、車両は700系新幹線をもとにした日本製、安全確保の中核となる自動列車制御装置(ATC)も日本製だ。
この日は訓練用の模擬運転装置を使い、追突を防ぐ仕組みを解説した。最高速度の時速300キロで運転中、前方に止まったままの列車があるとの想定。警報が鳴りATCが作動、ブレーキがかかり1キロ手前で完全停止するまでの様子が公開された。
(2011年7月25日20時37分 朝日新聞)

----------------------------------------------------------
「メンツプロジェクト」 脱線で胡指導部に痛手

中国共産党・政府内で「面子工程(メンツプロジェクト)」と呼ばれていた高速鉄道が脱線し、多数の死傷者を出す事故を起こした。党創設90周年にあわせて首都・北京と最大の経済都市・上海を結ぶ路線を開通させてから1カ月足らず。国威発揚を狙い、諸外国では「中国独自の技術」を主張して特許申請の動きも見せていた。ネット上では事故発生直後から市民による批判の書き込みがあふれている。胡錦濤(フー・チンタオ)指導部には、大きな痛手となった。
      ◇
白地に青色のラインをまとった中国の高速鉄道の車両は、胡主席の政治スローガン「和諧(調和)」を称する。脱線し、転落した車体に記された「和諧」の2文字はゆがんでいた。
中国政府は高速鉄道について、日欧などから購入した技術を「消化し、独自に開発した」との立場だ。国産化比率も「9割を超えた」と説明。欧米や日本、ロシアなどで、国際的な特許申請の手続きも進めている。中国鉄道省の王勇平報道官は「我々の技術はすでに日本の新幹線をはるかに超えた」と述べるなど、技術に自信を見せていた。
2005年に始まった高速鉄道の整備事業は、08年の国際金融危機を受けた景気対策としての政策的な後押しもあり加速度的に進んだ。同年に北京―天津間が開業して以降、広州―武漢、鄭州―西安など相次いで開業し、その距離はわずか5年で7500キロを超えた。20年には営業距離を1万6千キロまで延ばすという壮大な計画を描く。
速度の「世界一」にもこだわった。6月に開業した北京―上海間の高速鉄道では、試験走行で時速486.1キロを記録。鉄道省は「中国の独自技術」と胸を張り、アフリカを中心とする50カ国に事業進出。今後は米国や東南アジア、ロシアなどへの輸出をもくろんでいた。

しかし、今年に入り猛烈な発展のひずみが続出していた。2月、劉志軍鉄道相が「重大な規律違反」を理由に更迭。中国メディアによると、山西省の業者などから20億元(1元は約12円)のわいろを受け取っていた疑いがあるという。6月には鉄道省の技術開発の中核にいた元幹部が「日独が安全性確保のために留保していた能力を使っているだけで、中国独自の技術などない」と暴露。「世界一」にこだわってきた劉・元鉄道相の手法に身内から厳しい批判が噴き出した。日本の鉄道技術者の間では、日本やフランス、ドイツなど各国の技術が入り交じることで不具合が生じかねない、との指摘は当初からあった。
北京―上海間の高速鉄道は、電気系統の故障による緊急停止などトラブルが続出。切符の売り上げも低調が続くなど、市場の需要を無視した計画に疑問の声が上がり始めていた。一連の事業の負債も2兆元(約24兆円)まで膨らんでいる。
汚職疑惑で更迭された劉・元鉄道相は「営業距離は最長、技術は最も完全、能力は最強、速度は最高、建設中の規模も最大」と常々話していた。東南アジアやカザフスタンへの輸出が決まった高速鉄道は、その「優等生」でもあった。今回の事故は、日欧に比べて後発でもあるだけに、中国の海外輸出戦略に大きな打撃を与えそうだ。
北京―上海高速鉄道では試運転で最高時速486キロを記録。営業でも380キロを目指すと公言していたが、環境やコストの問題を理由に300キロに減速した。その他の路線の多くも350キロから300キロへ減速したため、「安全面への不安があるのではないか」との見方も出ていた。
事故発生直後から、中国のネット上では「国家の恥」「ドイツや日本にあざ笑われる」といった声もあった。北京―上海間の開業日に乗り込んだ温家宝(ウェン・チアパオ)首相をはじめ、高速鉄道の技術力や安全性を宣伝し、求心力を高めようとしていた党指導部は今後、国内外で厳しい対応を迫られる。(北京=吉岡桂子、峯村健司、広州=林望)
(2011年7月24日9時0分 朝日新聞)

----------------------------------------------------------
脱線、運行システムトラブルか 日本技術は車両のみ

中国の高速鉄道事故。何が起きたのか。
日本の新幹線の技術に詳しいJR関係者によると、中国の高速鉄道で日本の技術が採用されているのは車両だけで、信号などの運行システムは中国独自のものが使われているという。
この関係者は「パンタグラフの損傷など車両自体の問題でなければ、運行システムの不具合の可能性がある。衝突であったとすれば、車両ではなく運行システム上のトラブルとしか考えられない」と指摘する。
日本の新幹線の場合、輸送指令室による制御に加え、車両同士が一定の距離以上に近づかないために幾重もの対策が講じられている。「他に考えられるとすれば、レールなど構造物の問題もありうる。中国の高速鉄道は日本やドイツなど多くの国の技術の寄せ集め。何が原因か解明するのは容易ではないだろう」と話す。
国内外の鉄道に詳しい専門家によると、中国の高速鉄道では一つの路線に異なる方式の信号システムが使われている場所があるという。
この専門家は「列車同士が衝突や追突をしないため、一定の区間にほかの列車を入れないというのが世界共通の鉄道の安全の原則。今回の事故は、信号や制御システムに何らかのトラブルが起きた可能性がある」と指摘。複数のシステムの制御が適切だったかどうかもポイントとみる。
(2011年7月24日5時31分 朝日新聞)

----------------------------------------------------------
「夢の鉄道」無残な姿 雨で救出難航 
画像
中国版新幹線脱線23日、中国浙江省で脱線し、高架下に落下した高速鉄道の車両から負傷者を運び出す救助隊員ら=ロイター

高架から落ちた車両が横倒しになり、無残な姿をさらしていた。中国・浙江省で23日に起きた高速鉄道の衝突、脱線事故。中国の威信をかけた「夢の鉄道」の事故に、市民らも衝撃を隠せない。
「雷のような大きな音が響いた」。事故当時、現場付近の路上にいた男性は地元の報道機関に事故発生時の様子を語った。「音がして振り返ると列車が衝突していた」。すぐに付近の住民に知らせ、救援を求めたという。
事故は午後8時半過ぎ、浙江省温州付近で起きた。中国政府系の通信社・中国新聞社が乗客の話として伝えたところによると、先行する列車が減速したところに後続の列車が突っ込んできた。脱線したのは、最後尾の15両目と16両目の車両だという。
現場は高架だった。中国国営新華社によると、高さは20~30メートル。事故から間もなく撮影されたとみられる写真をみると、少なくとも2両がコンクリート壁をなぎ倒して脱線、落下した模様だ。1両は地上に完全に落ちて横倒しになり、1両は片側が高架部分にひっかかって直立するような形になっている。
落下した車両には「和諧号」の文字。外壁がめくれ上がり、一部は外形をとどめていない。暗闇を照らすライトのもとで、駆けつけた救急隊が懸命に乗客らの救出にあたっている。脱線した車両からは一部の乗客が自力で逃げ出したが、60~70人が救助を待っているという。
地元の報道によると温州市内の病院には、腰の骨が折れた50代の女性や、頭部をけがして全身血だらけとなった複数の乗客など、負傷者が次々と救急車で運び込まれているという。
だが、救援作業は難航している。地元報道によると現場付近は道路が狭く、雨でぬかるんでおり、大型の救援車両が近寄れる状況でないという。(林望=広州、西本秀)
(2011年7月24日1時21分 朝日新聞)

----------------------------------------------------------
中国版新幹線が脱線、2両が橋から転落 浙江省
画像
中国版新幹線が脱線、2両が橋から転落 浙江省23日、中国浙江省で脱線して高架下に落ちた高速鉄道の車両から乗客を救出する救助隊員ら=AP
画像
中国高速鉄道の地図

中国国営新華社通信によると、23日午後8時50分(日本時間同9時50分)、浙江省杭州発福建省福州行き高速鉄道D3115号が浙江省温州付近で脱線し、2両が橋から川に落ちた。少なくとも11人が死亡し、89人が病院へ運ばれた。1両の定員は約100人という。
地元紙の温州日報は、省党委員会組織部長の情報として、死者が少なくとも16人に上ったと伝えた。
中国が威信をかけて建設し、最高速度も世界一にこだわった高速鉄道の事故で乗客に死者が出たのは初めてとみられ、政権への大きな衝撃だ。
列車は杭州を午後4時36分に出発していた。インターネット上に掲載された写真によると、少なくとも1両は川に落ちて横倒しになり、車両が分断されたり、つぶれたりしている。橋からぶら下がったままの車両もある。ほぼ満員の車内を写した写真もある。背後に山が迫っており、人家の少ない郊外とみられる。
(2011年7月24日0時51分 朝日新聞)

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック