検察の重要証拠ミス、郵便配達員に無罪判決

アルバイト郵便配達員を大阪府警天王寺署が荷物横領で逮捕、大阪地検が状況証拠で同日起訴。その後の公判で地裁が検察に補充捜査を指示、重要証拠の時刻が誤表示だったと検察が異例で不備を認めて無罪論告。
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異例の無罪求刑→即判決 ロッカー荷物横領、立証できず

配達中の荷物を宅配ロッカーから持ち去ったとして、業務上横領の罪に問われたアルバイトの男性被告(24)の公判が10日、大阪地裁であり、検察側は男性の犯行との証明がなくなったとして、論告で無罪を求刑し、男性に謝罪した。福島恵子裁判官は即日、無罪判決を言い渡した。
荷物が取り出された時刻の記録が重要証拠だったが、公判中の補充捜査で記録は事実と違う可能性があると判明。異例の無罪論告となった。検察官は論告で「33日間身柄を拘束し、誠に申し訳なく思っております。このようなことを二度と起こさない所存です」と頭を下げた。
男性は昨年6月、大阪市内のマンションの配達先の住人が不在のため、宅配ロッカーに配達物(車のルームミラー=約5千円相当)を入れた。しかし扉が閉まり切らぬうちに再度開け、ミラーを持ち去ったとして9月9日に大阪府警天王寺署に逮捕され、同29日に大阪地検に起訴された。
(2012年7月10日15時44分 朝日新聞 )

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異例の無罪論告「郵便物横領、証明できない」 大阪地検、謝罪

郵便配達中にマンションの宅配ロッカーに届けた郵便物を横領したとして、業務上横領罪に問われた男性被告(24)の論告求刑公判が10日、大阪地裁(福島恵子裁判官)で開かれ、検察側は「関係者の供述などから被告が犯罪を行ったと証明することができない」として、男性を無罪とする論告をした。公判段階で、立証の決め手だったロッカー管理記録に間違いが判明したためで、検察側の無罪論告は極めて異例。地裁は同日午後、無罪を言い渡した。
この日は無罪論告後、公判に立ち会った大阪地検の検察官2人が「起訴したことで33日間勾留することとなり、検察官として誠に申し訳ありません」と男性に頭を下げて謝罪。男性は下を向いたまま検察官と視線を合わせなかった。
男性はアルバイトの郵便配達員だった昨年6月、大阪市内のマンションで、郵便物の車用ルームミラー(時価5390円相当)を盗んだとして、大阪府警天王寺署に同9月に窃盗容疑で逮捕された。「取っていない」と一貫して否認したが、大阪地検は同月、業務上横領罪で起訴した。男性は約1カ月間勾留された。
同11月から始まった公判で検察側は、配達先が不在の場合に郵便物を入れる宅配ロッカーの管理記録から、郵便物を入れた時間と取り出された時間が同一で、「犯行の機会は男性にしかなかった」と指摘弁護側は「管理記録に誤りがあり、男性が郵便物を持ち去った事実はない」として無罪を主張していた。
しかし、その後の公判で地裁から補充捜査を指示された検察側が、ロッカーのシステム設計者から事情を聴いたところ、郵便物の管理記録で取り出した時刻が誤表示だったと判明。検察側は有罪立証を断念し、弁護側に捜査の不備を認めたという。
(2012.7.10 15:31 MSN産経ニュース)

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“証拠に誤り” 男性に無罪判決
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郵便物を横領したとして起訴されたアルバイトの配達員の裁判で、検察が証拠に誤りがあったと認め異例の無罪を求めたのを受けて、大阪地方裁判所は、「犯罪の証明がない」として無罪判決を言い渡しました。
アルバイトの郵便配達員の24歳の男性は、去年6月、大阪市内のマンションの宅配ロッカーにいったん届けた郵便物を横領したとして、業務上横領の罪で起訴されました。
男性は、捜査段階から一貫して無実を訴えたのに対し、検察は、男性がマンションを訪れた時刻と宅配ロッカーから郵便物が取り出された時刻の記録が一致すると主張してきました。
ところが、裁判の途中で、男性が宅配ロッカーに郵便物を入れたあと、扉が完全に閉まっておらず、その場合、後に郵便物が取り出されても、入れたときと同じ時刻が記録されてしまうことが明らかになりました。
10日の審理で、大阪地方検察庁は証拠に誤りがあったと認め、「犯罪の証明ができない」として異例の無罪を求めたうえで、男性に謝罪しました。
これを受けて大阪地方裁判所の福島恵子裁判官は、「犯行時間を特定した宅配ロッカーのデータが誤っており、犯行は、男性がマンションに郵便物を届けたあと、4時間以上たって行われたことが明らかで、犯罪の証明がない」として、無罪判決を言い渡しました。
弁護士“証拠を丁寧に検討を”
判決のあと記者会見した男性の弁護士は、「検察は捜査段階で証拠を丁寧に検討したうえで起訴するかどうかを判断すべきだった。今後も誤りがあれば、それを正すよう柔軟に対応すべきだ」と話していました。
次席検事“証拠の検討不十分”
大阪地方検察庁の大島忠郁次席検事は、「証拠の検討が不十分なまま男性を起訴し、33日間身柄を拘束する事態を招いたことを申し訳なく思っている。真摯(しんし)に反省し、同じことを繰り返さないよう指導していきたい」と話しています。
(7月10日 14時42分 NHK)

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横領公判:大阪地検、無罪求める論告 即日無罪判決

宅配ロッカーから配達物を横領したとして業務上横領罪に問われたアルバイト郵便配達員の男性被告(24)の公判が10日、大阪地裁(福島恵子裁判官)であり、検察側は「男性の犯行とは証明できない」として無罪を求めた。検察側の無罪論告は極めて異例で「33日間にわたり身柄拘束し誠に申し訳ない。今後このようなことを起こさない所存です」と謝罪した。福島裁判官は同日午後、無罪判決を言い渡した。
ロッカーの開閉などを感知するセンサーの記録が立証の柱だったが、公判で記録時刻の誤りが判明した。弁護側は「犯人と決めつけられ強引な捜査が行われた。他の証拠を集める様子もなく自白を求められた」と述べ、刑事補償を求める方針。
弁護人や起訴状によると、男性は11年6月24日、車のルームミラー(5390円相当)を大阪市内のマンションに配達した際、相手が不在だったため、午後2時48分ごろにマンションの宅配ロッカーに配達物を入れたが、その直後に持ち去ったとして、大阪府警が同年9月に窃盗容疑で逮捕、大阪地検が業務上横領罪で起訴した。男性は否認していたが、保釈されるまで約1カ月間、勾留された。
公判で検察側は、配達物がロッカーから取り出された際にセンサーが記録した時刻が午後2時48分だったと主張。配達物を入れた時刻と出した時刻が同じだとして、男性が持ち去ったと認定した。これに対し男性は「ロッカーに配達物を入れた後、扉を閉めることができず、そのまま帰ったが持ち去っていない」と反論。このため地裁は検察側に補充捜査を求めた。
検察側が今年6月、ロッカーのセンサー記録システムの設計者に尋ねたところ、扉を閉めずに放置すると、配達物が取り出されても、扉を閉めずに放置した時刻が誤って記録されることが判明した。【渋江千春、堀江拓哉】

◇地検と府警「申し訳ない」
大阪地検の大島忠郁次席検事は10日午後、「もっと注意深く証拠を見ていれば気づくことができた。不十分な証拠で起訴し、身柄を拘束したことは申し訳ない。真摯(しんし)に反省し、基本に忠実な捜査を徹底するよう検察官らを指導する」と述べた。
大阪府警の岩本俊行刑事総務課長は「このような事態を招いたことについて、申し訳なく思います。今後、十分な捜査を尽くし、二度とこのようなことを起こさないよう努めます」とコメントした。
(2012年07月10日 12時16分/最終更新 07月10日 13時41分 毎日新聞

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郵便物横領「証明できぬ」…大阪地検が無罪論告

昨年6月、配達中の郵便物を持ち去ったとして業務上横領罪に問われた郵便事業会社のアルバイト男性(24)(休職中)について、大阪地検は10日午前、大阪地裁での公判で「犯罪を行った証明ができない」として、極めて異例の無罪論告をした。福島恵子裁判官は同日午後、無罪を言い渡した。
男性は捜査段階から一貫して否認。地検は論告で「(逮捕から)33日間にわたって身柄を拘束したことを誠に申し訳なく思う」と謝罪した。
男性は昨年6月24日午後2時48分、大阪市内のマンションの住人に配達予定のルームミラー1個(時価5390円相当)を横領した、として起訴された。
男性の弁護人によると、同月26日、この住人が不在者用のロッカーに荷物がないことに気づき、大阪府警に被害届を提出。同年9月、府警が男性を窃盗容疑で逮捕し、地検が業務上横領罪に切り替えて起訴した。
男性の周辺からルームミラーは見つからなかったが、地検は初公判(昨年11月)の冒頭陳述で〈1〉ロッカーの記録では、荷物が入れられた時刻と取り出された時刻は同一〈2〉この時刻にマンション入り口の防犯カメラに映っていたのは男性以外に1人で、何も持っていなかった――との状況証拠から、「男性がロッカーに配達物を入れてすぐに取り出し、持ち去った」と主張した。
しかし弁護側は、ロッカーの記録にエラー表示があることに着目。男性は「扉がちゃんと閉まらなかった」と説明したため、同種ロッカーを調べたところ、エラー表示後、荷物の出し入れが同時刻で記録されることが判明し、公判ではこの記録の解釈が焦点になった。
地検は先月、ロッカーの設計者から記録の仕組みを聴取。この日の公判で地検は、設計者が〈1〉エラー表示が出た後はデータが固定され、荷物を入れたり出したりした記録がずれる〈2〉実際に郵便物が取り出されたのは配達してから少なくとも4時間以上後だった――との趣旨で説明した調書の要旨を朗読した。
(2012年7月10日 読売新聞

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検察ミス、男性に無罪判決

マンションの宅配ロッカーに届けた郵便物を横領したとして業務上横領罪に問われ、大阪地検が「犯行を証明できない」と異例の無罪論告をしたアルバイト郵便配達員の男性被告(24)に、大阪地裁は10日午後、「検察がロッカーの記録を誤って解読した」として無罪判決を言い渡した。
判決理由で福島恵子裁判官は、ロッカーの出入記録や設計担当者の供述などの証拠から、郵便物が持ち出されたのは起訴内容で指摘された時刻でなく、4時間以上後だったと認定した。
無罪判決後、弁護人の奥田昌宏弁護士は「検察にはもう少し証拠を丁寧に検討してほしかった」と話した。
(2012年7月10日 デイリースポーツ)

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