弁護士の22%が年収100万円以下

高給取りのイメージ強い弁護士だが、4割は500万円以下で年間100万円以下も2割いることが国税庁の統計で分かった。
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弁護士「仕事がない!」人数は2倍、訴訟件数3分の2。大半が年収100万円以下

先週、司法試験が行なわれたが、司法修習生を目指す若者は口々に「将来は弁護士になりたい」という。女性の人気職業聴いたアンケートでも弁護士はトップクラスだった。荘口彰久リポーターは「弁護士はリッチというイメージが強いようです」という。しかし、リッチな弁護士はほんの一握りだ。弁護士の就職難の現実を取り上げた。

弁護士事務所の募集1人に400人が殺到
荘口「7年前の司法制度改革により弁護士の数は約2倍となっています。でも、裁判所が受理した訴訟件数は2003年度が600万件でしたが11年度は400万件と減少しています」
弁護士向けの就職説明会の主催者は「法律事務所の1人の募集に対して、300人から400人の応募があります」と話す。国税庁の調査によると、個人事務所を構える弁護士の大半が年収100万円ちょっとだ。そして、両親と同居して個人事務所を構える酒井陽春弁護士(35)は「ここ1か月、新しい案件の相談はありません。このままでは夏までに廃業ということも考えなくてはなりません」と不安そうだ。
酒井弁護士は刑事事件の国選弁護人を選ぶ抽選会に向かった。「なんとか1件受理できました。でも、弁護士報酬は7、8万円前後でしょ」と話す。

法律に通じているだけでは「企業弁護士」としても使えず
メインキャスターの小倉智昭はコメンテーターのショーン川上(経営コンサルタント)に聞いた。「アメリカでは弁護士を社員として雇用する企業もありますよね。日本の企業でもできないのかな」
ショーン川上「でも、法律に通じているだけでは企業の中で生き残れません。たとえば、知的財産問題にも詳しいなど、プラスアルフが求められています。そのために、海外に留学するという例もあります」
深澤真紀(コラムニスト)「司法制度改革前は弁護士不足が問題となっていました。それで、弁護士の数をフランス並みにしようと制度改革が行われわけですが、その結果、このような状況が生まれたのだと思います」
そもそも、日本では犯罪者か民事訴訟の当事者にならない限り、普通の人には弁護士って何をやる人なのかよくわからないんだよな。
(2013年05月24日12時26分 J-CASTテレビウォッチ)

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弁護士収入:2割が年収100万円以下
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弁護士の大半は個人事業主として活動しているが、その2割は、経費などを引いた所得が年間100万円以下であることが国税庁の統計で分かった。500万円以下だと4割にもなる。弁護士が急増したうえ、不況で訴訟などが減っていることが主原因とみられる。一方、1000万円超の弁護士も3割以上おり、かつては「高給取り」ばかりとみられていた弁護士業界も格差社会に突入したようだ。
国税庁は自営業者ら個人事業主の「総所得金額等」を業種別にまとめている。総所得金額等は収入から必要経費などを引いた金額で、サラリーマンの「手取り給与」に近い。
弁護士の中で対象となるのは、2008年、2万3470人▽09年、2万5533人▽10年、2万6485人▽最新の11年、2万7094人で、登録弁護士の8割を超える。
国税庁の統計によると、このうち08年は、100万円以下が2879人(全体の約12%)、100万円超500万円以下が4684人(同20%)だった。しかし、09年は、100万円以下が5189人(同20%)と急増。11年は、100万円以下6009人(同22%)、100万円超500万円以下5208人(同19%)だった。
一方、1000万円を超える高収入の弁護士の割合は年々減っているが、11年でも約34%に上る。
統計の対象となるのは、事務所を自分で開く弁護士や他人の事務所に間借りして個人営業する「ノキ弁」(軒先弁護士)ら。勤務先の法律事務所から給与だけをもらい、所得税を源泉徴収されている弁護士は含まない。
低所得の弁護士はなぜ増えるのか。弁護士会などは司法制度改革による弁護士の急増を要因に指摘している。同改革は訴訟数増加や役所・企業への弁護士進出で弁護士の仕事が増えると想定していたが、景気低迷などの影響で、実際にはそのようになっていない。最高裁によると、裁判所が新たに受理した訴訟などの事件数は03年の612万件から、11年には406万件に落ち込んだ。
こうした需給のアンバランスを受け、日本弁護士連合会は司法試験合格者数を現在の年約2000人から1500人程度にすべきだと提言している。司法制度見直しを議論してきた政府の法曹養成制度検討会議は今年3月、年3000人程度としていた合格者数目標を撤廃する案を公表した。【渋江千春】
(2013年05月08日 10時20分/最終更新 05月08日 21時33分 毎日新聞

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