裁判員選抜過程で僅かに近づいた中立権

みのもんたのサタデーずばッと5/23は、裁判員を選ぶ過程についてを問題にしていたが、今回の特集で“性犯罪による被害者の権利”について見落されていた事実が明らかとなった…。

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みのもんたのサタデーずばッと「裁判員制度の死角」(2009.5/23)

下村(健一)リポート
ついに始まった裁判員制度。
その裁判員(6人)を選ぶ過程で新たな問題が表面化した…。
画像不公平な裁判が行われないよう、被告や被害者に関係のある人を裁判員から除外するため行われる聞き取り調査
その際、見知らぬ人々に名前が告げられることになるものの、選ばれた6人に守秘義務が法律上発生するものの、選ばれなかった人々は裁判員ではないため守秘義務は発生しない
そのため、性暴力の被害者の名前を知ったまま社会へ戻る事となる。

『被害者のプライバシーが裁判員制度で守られない』ず、毎日平均一件以上の各地の地裁で現実に起こる“スイッチ”が入ってしまったと『みのもんたのサタデーずばッと』が警鐘を鳴す
・ゲスト  岩見隆夫    
 山本一太(自民党) 高木陽介(公明党)
 長妻昭(民主党) 福島みずほ(社民党)



・30代のA子
関東在住の30代のA子さんは、20代の時飲食店で友人の知人という男から性的暴力を受けた。
「(事件後)仕事中にフラッシュバックといいますか、頭に現場の状況が凄い浮かんでしまって涙が止まらなくなったり、電車やバスの中でも泣いてしまってましたし、声も二週間出なくなったりして情緒不安定で仕事が手につかずクビになってしまった」
事件直後は周囲に知られたくない気持ちから家族にも打ち明けられず、警察に届けられたのは事件の四ヶ月もあとだった…。
「被害届けだした警察官の方には〔泣き寝入りしなさい!〕と言われました。〔もっと精神的にボロボロになるよ。裁判やったらもっとつらいから止めなさい〕と。でもやっぱり私は許せないって気持ちとまた同じ犯罪を繰り返すんだなと確信したので、やっぱり私が少しでも訴えていくしかないと思いました」
男を提訴したA子さんだったが、刑事裁判では証拠不十分で不起訴になり、今は民事裁判を起こして戦っている…。裁判でも被告の供述などで今なお傷つくことが多いというA子さん。新しい制度で裁判員候補者にまで実名が公表される事に彼女は、「絶対人に言いたくないような被害なので、実名知られてしまうと凄い怖い事で‥裁判員にも実名を知らせる意味があるのか?と思うんですよね。必要は無いと私は思う。」

・下村健一
「裁判員制度導入の初日、最高裁の門前にはこの問題に危機感を抱く人たちが集まって、再考を求めるアピールをしています。しかし、問題の根深さに比べて表に出られる人の少なさ、この問題の深刻さを象徴しています。」

アピール行動をしていたのは、性犯罪被害者を含む女性の権利や人権の保護活動などに取り組む様々な団体の支援者達。日頃から女性の問題については一般の人より高い関心を持っている人たちだが、それでも裁判員候補者への実名公表について知ったのはつい最近の事だったという。新制度の周知の足りなさがこんなところにも露呈している。
・本山央子(アジア女性資料センター事務局長)
「裁判員制度で扱われる事件の二割が性犯罪ということなので、本当に二次被害が起きないのだろうかという元々懸念があったんですが、専任手続きには本当に盲点だったなと思います。」
そんな中、鹿児島では昨日裁判員制度の対象となる事件として全国で初めて性犯罪を起訴された。起訴されたのは、今年3月鹿児島市内で22才の女性に性的暴行を加えたとして暴漢致傷の罪で起訴された元警察官(42)の男。今後鹿児島地裁は裁判員の選任を行う事になるが、制度2日目にして早くも性犯罪被害者の実名問題が早くも現実になった。いざ制度がスタートする時期になって、突然表面化したこの問題、何故今まで指摘されなかったのか?
武内更一(弁護士・虎ノ門合同法律事務所)
「あの立法過程では勿論いろいろ議論あったみたいですが、私達から見ると(笑)問題点山のようにあるのに、解決しようとした形跡がないですよね。後になって、実際に動かそうと思うと問題があるということが次々出てくる。」
裁判制度自体に反対の立場をとる武内弁護士だが、性犯罪被害者の実名公表を防ぐ事は、現実的には難しいと語る。「(裁判員の選考では)結局名前は明かさないわけにはいかないですよね。被害者の利害関係を外す事を目的にする以上は名前・住所・生年月日等で特定する以外ないでしょうね」


被害者の思いを多くの人にわかってほしいと、かつてレイプされた体見を自ら顔を出し、実名も公表して伝えている被害者がいる。小林美佳さんは、9年前の夜男性二人組に無理矢理車に連れ込まれ暴行された。犯人は不明のまま二年前に時効を迎えた。去年小林さんは自分の性犯罪被害の手記を出版した。自らの顔を出し実名で‥。
・小林美佳
性犯罪の被害、性暴力の被害に遭う事は恥ずかしいとか、みっともないとか、いいにくいという社会の基盤をどうにかしたかった。」
小林さんは自らの判断で実名の公表(手記出版)に踏み切った。しかしそんな、彼女でも裁判員の選任の過程で自分の知らないところで、名前が知られてしまうのは全く意味が違うという。
・小林美佳
じゃあ別に裁判をしなくていい。裁判員制度から外していいという意味も有るし、事件化しなくていい。被害届を出さなくていいよと、私はたぶん思ってしまったので、他の被害者の子もずいぶん高いんじゃないかと思うと、加害者が野放しになる可能性が高いんじゃない?って。」


一方、数多くの性犯罪被害者の心のケアをする臨海心理士は…
・信田さよこ(原宿カウンセリングセンター所長)
「例えばパニック発作が起きるとかそれこそ震えが止まらないとかPTSD症状の中のいくつかの事が起きるかもしれないし…」と裁判員制度の候補者に実名を知られた被害者のダメージを危惧する。さらに…「将来の精神的疾患のもとをつくるって言う危険性がありますよねぇう~んって事は一生台無しってハッキリ言えばそれくらいの問題ですよね。性犯罪被害者は特別だと思うんですよ。やっぱりそれはね、特別扱いしていただかないと困る。」
裁判員制度がスタートしてから全国で第一号となる性犯罪事件が起訴された鹿児島。被害女性の名前が裁判員候補者に伝わるのは時間の問題だ。
Q具体的に起訴され今後は?
鹿児島地検に対策を求めている小川美沙子(鹿児島市議)
「(被害者の)個人情報が流出してしまわないように、私達は何らかの形でチェックしていきたいなと思います。これはまずい状態だなという時には、賛同者の人たちと一緒に押しかける事ができればいいと思っています。大変な人権の問題ですから。」

・下村健一
「皆さんこれ本当にね、決してその意地悪な報道で重箱の隅を突くような少ないケースを粗探ししているわけでは有りません。裁判員が、これからどんな事件を裁くのかという内訳で、去年だったらどうかというと3割強が殺人や傷害致死。続いて三割弱が強盗致死傷、これに続いて三番目に多い全体の二割を占めるのがこの性犯罪なわけです。つまり、これからおととい始まったこの裁判員制度で五件に一件の割合で必ずいまご紹介した問題が起きるんです、これ!」
「こんな大きな問題よく、大きな議論にならなかったなと思いますけども、考えてみれば裁判が始まってから裁判員達が被害者をどう二重に傷つけないようにするのか始まってからからの事ばっかり考えていたんですね。だから始まる前に裁判員じゃない人達にこういった問題が起きるというのは、本当に見落とされていたわけです。」
「さぁ大変だという事で、名前が漏れないようにどうしようかという事で本当にあっという間に52団体、844個人が集まって今週火曜日に最高裁に申し入れをしました。」
その内容…
「被害者情報の安全保護がこうじられるようになるまでは、裁判員制度の開始を延期してくれ。又は、そういった性犯罪被害事件については裁判員選任作業をとりあえず停止してくれという事を求めています。まぁ、開始の延期は出来ませんでしたから。」
それに伴って出された質問三つ…
「落選者に口止めを求めるだけ?お願いする事だけ、何か法的な方法は無いのか?」これに対してずばッとで取材しました。
最高裁の見解。「口外するなとどんな2次被害が出るかと詳しくその人達に説明してお願いするしかない。筆記メモを断るというような防御の方法しかない。」
「じゃあ裁判員を決定した後で初めて被害者名を開示するような、6人になってから開示する事はできないのか?」えぇ最高裁の見解は「いやそれでもいいけど関係者だとわかれば結局解任されるから。結局その人は裁判員じゃなくなるから落選者に名前を知られる事に変わりは無い。」
「じゃぁ逆に性犯罪被害者が候補者名簿を見せてもらって、『あぁこの人知り合いです』と候補者名簿から除く。この方法はどうか?」これに関しては「今の法にそういう方法は無いですから。我々としては今ある法制度の中でできる事を考えるのみです」と…。
被害者情報、説明どこまで=守秘義務ない裁判員候補者に
 裁判員制度で性犯罪被害者のプライバシーが侵害されかねないとの声が上がっている。裁判員選任手続きに集まった候補者には、審理事件の概要が知らされるが、被害者を支援するグループは情報が漏れることを懸念する。既に強姦(ごうかん)致傷などの対象事件で起訴された被告がおり、「裁判員制度が性犯罪の二次被害を生む」と危惧(きぐ)している。
(2009.5/31-時事通信)


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今回のみのもんたのサタデーずばッとでは、性犯罪被害者と名乗る側(警察・検察)の性善説にたった押し付け報道だったが、TBS系の人脈(反対意見は一切聞かず根拠が曖昧で一方的な主張を続ける社民系)をフルに活かしていたことが判り筋の通らない特集にも納得した。

・30代のA子の主張
加害者にされた側は、実名をメディアで公表され職や信頼をズタズタにされ、被害者を名乗る女性は実名を一切知らせずに事件の四ヶ月後に訴えただけで通るのであれば妬みや被害妄想を発端とする憂さ晴らしに何でもできる。
・危機感を抱く女性の人権を守る団体の人々への疑問
ずばッとで流されていた表に出ていた人達は、僅か10人前後にも関わらず中高年女性(戦前に被害にあっていたなら納得できるが、全員ここ数十年は男性と縁がなさそうな身体的特徴)で問題の深刻さを象徴しているようには全く感じられなかった。
・小林美佳らの主張
小林美佳自体は結婚解消にまで陥っているので、実際に性犯罪の被害を受けた可能性が高く男性二人組は決して許されるべきではない。(被害にあった女性の大半は、全ての男性に拒否反応を示す為、同情や協力はしても決して恋愛感情は抱いてはいけない。実際に被害を受けた女性の事を複数の警官、探偵に訊ねたら共通認識を持っていた事からも、彼女らに恋愛感情を抱けば不幸になるだけだと言える)しかし、実名で出版(本の販売)は出来ても裁判員の選任の過程で選ばれた一握りの人々にすら知られたくないというのは正当性を欠いている。

無実の罪で性犯罪の加害者にされた側は、「恥ずかしい」とか、「みっともない」とかというレベルで済まないのだ‥。女性の証言だけを元に警察が捜査を怠り逮捕をしても、職場や家族に留まらず全国民にメディアを通じて知れ渡る事になる。
逮捕後は留置所に移送されるが、様々な罪で多数の容疑者が拘留されており罪の重い順にランクが高いという奇妙な上下関係が内部で存在する。その中でハレンチ罪は最も軽蔑され中傷やイジメの的となる。(本来どんな罪か知られる事は無いものの警察官のリークで知れ渡るが、これは麻薬や殺人は得点になってもハレンチ罪は手っ取り早く自白に追い込む作為がある)もし性暴力の加害者であれば自業自得だが、全うに生きてきた人間があらぬ疑いをかけられ麻薬や恐喝で拘留中の悪人に見下されながら同じ檻で十数日生活するのは地獄な筈だ…。
痴漢の容疑を無実でも認めれば前科はつくが罰金5万円で即釈放となるものの、認めなければ更に拘留され刑務所までのレールが出来上がっている。防衛医科大の教授が逆転無罪となったが、無罪まで戦えたのは家族の支えと金に余力(有能な弁護士を高額で雇い、再現実験の検証費用等)があった為だ。殆どの身内は突然の逮捕に動揺し警察側の話を真に受けるため孤立し、唯一の頼みである弁護士も金が無ければ国選弁護人でやる気は見せず警察・家族・弁護士に絶望したまま名前を公表され廃人のような人生を送る事ととなる…。

痴漢発生率が警視庁管内だけで2004年の2201件。2008年は1845件なら10年間を単純計算で15000件以上はあるものの無罪判決は僅かに30件前後。これは、TBSらが主張する痴漢発生件数が犯罪者の数だという証明にはならず『警察のでっちあげ』と『検察の証拠隠蔽』を『疑わない裁判官』による有罪率99.98%の壁は覆らない証といえる。

今回の裁判員選抜過程で性犯罪被害者を装う真の加害者にも僅かに代償が伴うものとなったものの、『刑事訴訟法改正(警察と検察に容疑者取り調べの全過程での録音と録画を義務付けでっちあげ防止)』と『軽犯罪にも他と同等に近い捜査で証拠に基いた逮捕(若しくは米国並みに探偵の権限格上げで警察の手抜きと対等に戦う力)』と『時効期間の延長』が出来なければ、真の犯罪者は野放しにされたまま大多数の人は冤罪で汚名を着せられ人生を狂わされるため、彼らの主張で被害者を救い犯罪を無くす事には繋がらない。



痴漢解決装う振り込め詐欺/都内急増、被害3500万円

「あなたの夫が痴漢で捕まりました。解決のため金を振り込んでください」。家族が女性に痴漢行為をしたとうその電話をかけ、示談金や保釈金名目で金をだまし取る手口の振り込め詐欺が今年に入って東京都内で急増し、1月の被害金額が計約3500万円に上ったことが3日、警視庁捜査二課の調べで分かった。

捜査二課によると、犯行グループは、警察官や弁護士を装って都内の主婦らに電話。夫や息子が電車内で痴漢行為をして逮捕された、とうそを言い「会社や上司に知られないためには解決を急ぐ必要がある」などとして、示談金などの名目で金を振り込むよう指示するという。

東京都内では今年に入って目立ち始めた新たな手口で、1月の被害件数は25件(うち未遂4件)。1件当たりの被害金額は100万-150万円という。(2005.02/03 四国新聞社)
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「痴漢やってない」愛知県職員が記者会見で無罪主張

列車内で女性の下半身に脚を押し当てたとして愛知県迷惑防止条例違反の罪で起訴され、その後に保釈された同県産業労働部科学技術推進室主幹の岡野善紀被告(51)が24日、県庁で記者会見し、「そんなことはしていない」と改めて痴漢行為を否定した。

岡野被告は「満員電車なので揺れれば当たった可能性はあるが、意図的な行為はしていない」と主張。同席した藤井成俊弁護士は「痴漢事件は女性が百パーセント信用でき、男性の言うことは信用できないという構図がある」と話した。

岡野被告は今月8日に愛知県警に現行犯逮捕され、名古屋地検が22日に起訴。保釈を受けて24日から勤務に復帰した。(2008.12/24 産経新聞)




司法(裁判所・検察庁・警察署)の犯罪
著者:中田栄次郎
元浦和地裁裁判官伊藤瑩子が「でたらめ・うそ」の判決文を書いた犯罪。高裁・最高裁・検察庁・検察審査会の犯罪を追求。


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裁判員と「犯罪報道の犯罪」
著者:浅野健一
報道記者(共同通信)の体験から、一般事件の匿名報道主義を大胆に主張、人権を守るための報道評議会制度を確立した北欧の実状を伝えた『犯罪報道の犯罪』を裁判員に偏見を与えない公判前「犯罪報道」の在り方や、「悪い点が全て出た光市事件報道」ら内容を一新、大幅に加筆修正。2009年6月に発行


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